胃潰瘍や十二指腸潰瘍の入院手術について

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胃・十二指腸潰瘍!開腹手術をする場合

胃・十二指腸潰瘍などの治療は、現在では、とても良く効く薬であったり、これらの症状の改善するために、内視鏡を使った技術が、どんどん進んできました。

そのお陰で・・・

入院手術(開腹手術)が必要な胃潰瘍、十二指腸潰瘍??

も、昔に比べると少なくなりました。 つまり、消化器系の潰瘍に対する治療は、安静にしたり、食事療法や薬などにより、様子を見ながら治療できるようになってきています。

内視鏡検査時に、ついでに潰瘍を切除する事も可能です。私も、同じように潰瘍を2カ所ついでに切除してもらった事があります。それでも、中には切除不可能な潰瘍もありますので、そんな場合は、腹腔鏡を使って潰瘍を切除する事になります。

内視鏡切除もしくは、腹腔鏡での切除後は、出血する事もあります。出血がひどい場合は、止血が必要です。また、消化器官で出血した場合、便にも血が混ざりますので、黒ずんだ便が出る場合もあります。

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腹腔鏡による潰瘍切除は、お腹に腹腔鏡と器具が入るほどの穴を開けます。そして、そこから腹腔鏡カメラを入れ、潰瘍を取り除きますので、体への負担も、とても小さく、それでもって、気になる傷跡も小さく済むと言うメリットがあります。

潰瘍のあるところに、わずかに出血が見られる事もありますが、出血くらいであれば、ほとんどの胃潰瘍や十二指腸潰瘍は、入院までする必要性はありません。潰瘍などで、開腹手術までしなくても良くなっているのは、非常に助かります。

このような出血の処置は、薬を服用し、一時的に絶食して様子をみたりする場合もあります。。

必要に応じて、出血量が多ければ、内視鏡を使い、止血する!と言った感じです。内視鏡で止血をしたら、その後は、輸血で症状を安定させていきます。経過を見て、完全にきちんと、止血ができれば開腹手術をしなくても済みます。

内視鏡での止血後の経過も、割と良好な場合がほとんどです。ですので、必要以上に心配しなくても大丈夫です。胃潰瘍や、十二指腸潰瘍が治った跡の事を瘢痕と言います。

胃潰瘍の治癒後に、できるのが胃潰瘍瘢痕。十二指腸の治癒後は、十二指腸瘢痕です。胃壁や十二指腸に、瘢痕と言われる傷跡は残ります。

瘢痕は、ただの傷跡ですが、問題は潰瘍です。潰瘍は、一度できると、何度も再発しやすい傾向があります。潰瘍ができてしまった原因は、取り除いてあげる必要があります。

今後は、体をいたわり、再度、胃潰瘍、十二指腸潰瘍を作らない食事や、生活習慣の見直してみましょう。

何故ならば、潰瘍の再発を促すような、要因が加わってしまうと、瘢痕部分は、とても弱いので、簡単に潰瘍が再発してしまうからです。それゆえに、継続的に注意が必要なのです。

では、
入院が必要となる場合とは?
例えば、合併症などです。血を吐いたり、下血がみられるケース、激しい上腹痛、非常に深い潰瘍で、穿痛(下記の図参照)や穿孔、難治性潰瘍、
幽門狭窄の可能性がある場合などです。大量出血の場合は、輸血が必要になる場合もあります。

穿孔と穿通の違い
(下記の図参照)

↑穿痛とは、膵臓などの、隣接した他の臓器が、潰瘍底を形成してしまっている状態です。



このような場合は、入院となりますが、症状の度合いにより、それぞれ入院日数は違ってきます。例えば、吐血や下血、穿通の場合ですと、1~2週間で、緊急な状況を乗り切る事が出来れば、その後は病状も安定してきます。

おおよそ、3~4週間の入院を経て、退院となるなるようです。その後は、外来での治療になりますので、しばらくは通院になります。よって、入院やら手術が必要になるのは、合併症を併発し、緊急性のある場合のみです。

大量出血
緊急で内視鏡検査をし、出血場所の特定を行い、まずは止血の処置を行います。しかし、内視鏡的止血などの、保存療法で止血できず、1時間に1リットルほどの輸血をしたにも関わらず、改善されない場合は、緊急手術の適用になるようです。

穿孔
穿孔は、手術の適用となるのですが、穿孔から手術までの時間が、その後の予後に大きく影響してくるようです。12時間以内での手術であれば、ほぼ予後は良い結果となります。

しかし、12時間以上系かしてしまうと、死亡率がやや増加(15%くらい)する傾向があるようです。

幽門狭窄
難治性潰瘍の結果として、潰瘍瘢痕が幽門部に存在する場合に、幽門狭窄が引き起こさせる事が多くなります。

難治性潰瘍
以前であれば、3~6ヶ月間に渡り、適切な内科治療をしても、なかなか治癒しない潰瘍を、難治性潰瘍と言っていたようですが、今では、良く効く薬(プロトンポンプ阻害剤)が出てきたお陰で、このような症状から、快方に向かわれる方も、多くなってきたようです。

また、ピロリ菌を保有していて、難治性潰瘍と診断されてしまっていた方も、除菌により治癒される方もいます。よって、難治性潰瘍の手術対応は、胃の変形具合や、全身あるいは心理的、社会的要因も考慮した上で、手術が必要かどうか?判断されます。

幽門狭窄
難治性潰瘍の結果として、潰瘍瘢痕が幽門部に存在する場合に、幽門狭窄が引き起こさせる事が多くなります。


潰瘍には、ストレスも大きく関与しています。

潰瘍の治療後も、ストレスには、充分注意しましょう。ストレスがかかると胃酸は、どんどん増えるのに、胃の粘膜を保護し守ってくれている、粘液の出が悪くなってしまい、消化にも問題が出てきてしまいます。

自らの胃酸で、胃壁を傷つけ溶かし組織までエグられてしまったものが、潰瘍と呼ばれるものです。人は、常に多かれ少なかれ、ストレスを抱えながら、生活していますが、ストレスを感じてしまうと、胃酸の分泌量が増えてしまいます。

また、その逆もあります。さらには、血流も悪くなってしまうと、胃が痙攣する?など、次から次へと、いろんな不快症状としてあらわれてきます。

症状を悪化させないためには、長引く強いストレスには、充分注意し、途中で休憩を入れるなどしましょう。

軽く体を動かしてみたり、大きく深呼吸するなど、疲れた心を一度リセットしてしまう事も大切です。

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