腹水!肝臓内でのアルブミンの合成不良?
肝臓は血液中の、浸透圧を調整するのに、必要なアルブミンと言われるタンパク質を合成している臓器でもあります。お腹に水が溜まる??
と言うことは、このアルブミンの合成が正常に行われていない証拠で、肝臓に異常がある?事を指します。アルブミンは、血液中のタンパク質の1つでもあり、血液中のタンパク質の半分以上の割合を占めています。アルブミンは、血管中の水分量を保ったり、余分な水分を血管の中に、とり込む働きをしています。
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血液中のアルブミンの量が少なくなってしまうと、浮腫(むくみ)などの症状が出る?以外にも、外に漏れだした水分を血管内に戻すことができなってしまうので、少しずつ水が溜まってくるのです。
また、肝炎が悪化し、肝硬変に至ってしまうと、門脈圧亢進により、水分を外に押し出してしまう事で、お腹に水がたまりやすくなります。
腹水の原因として、一番多いのが、この門脈圧亢進によるもので、肝硬変が大きく関与しています。
門脈とは、大腸から肝臓につながる血管です。この門脈から、枝分かれしている血管内の血圧が、異常に高くなる事を、門脈圧亢進 と言います。
門脈圧の亢進は、同時に脾臓の腫れ?を引き起こす事もあります。脾臓は、脾静脈を通って、門脈に血液を供給しているので、門脈圧の亢進が起こると、脾臓にも腫れが生じてきます。
この時、胃や食道に静脈瘤ができてしまうと、出血しやすくなるので注意が必要です。大量に出血してしまわぬうち、事前に何らかの処置が必要です。
また、門脈圧亢進の原因の一つに、アルコールの過剰摂取があり、肝機能の悪化や、静脈瘤破裂のリスクも高めます。
静脈瘤からの、出血リスクを軽減するためには、肝臓内の門脈圧を下げる治療が必要となります。
お腹に水がたまる?他の原因 |
上記のように、腹膜に異常がなくても、肝臓の血管に原因があると、血液中に水分を戻す事が困難になるので、腹水がたまる事もあります。
腹水のほとんどは、肝臓の重度の線維化が原因ですが、肝臓以外の原因でも起こります。
例えば、心不全やネフローゼ症候群、重度の低アルブミン血症、収縮性心膜炎、癌性腹膜炎または感染性腹膜炎、腎透析、膵炎、内分泌性疾患などです。
腹水の治療 |
肝臓を保護すると同時に、腎臓への血流量も増えますので、排尿状態が改善されます。
お腹にたまった水を、減らす為に、利尿薬を使いますが、薬で減らない腹水は、腹腔へ直接針を挿入して、腹水を外に出します。
外に出した腹水の中には、捨ててしまうのは、もったいない体内に必要な、栄養素も含まれているので、不要なものだけ除去し、濃縮した後に、もう一度体内に戻す、還流療法が行われます。
腹水は、塩分の過剰摂取に注意!
塩分は体にとって、必要不可欠なミネラルが含まれています。しかし、どんなに健康な方でも、過剰に摂り過ぎては、動脈硬化や狭心症、高血圧、心筋梗塞のリスクを高めてしまい、肝臓にも良くありません。
塩分摂取量の目安としては、1日10gと言われていますが、これは健康な人を基準としていますので、肝臓疾患などを患っている方だと、8g以下くらいに抑えたいところです。
料理は、できるだけ薄味を心がけて、塩分を取り過ぎないようにする工夫が必要ですね。
だいたい味噌汁、1杯(180cc)で1・4グラムくらいあります。ただし、天然ダシではなく、粉末のダシの素を使うと、さらに塩分量が上がります。
ですので、できれば昆布や、にぼし、かつお節から直接ダシを摂るのがお勧めです。
そして、摂り過ぎた塩分を外に出す役割をする、カリウムと言われる成分があるのですが、野菜や海藻類などに多く含まれています。
そこで、お勧めなのは、具だくさん味噌汁です。
薄味は基本ですが、味噌汁の塩分が、気になるのであれば、カリウムの豊富な野菜を、お味噌汁に沢山入れる事で、ある程度は味噌の塩分を外に出す事が出来ますからね。
カリウムを多く含む食品↓
パセリ 、ザーサイ 、 栗 、納豆 、あしたば、わかめ、ひじき、とろろこんぶ 、こんぶ、のり、よもぎ 、トウガラシ、きゅうり、だいこん、やまといも(山芋) 、サツマイモ、ジャガイモ、里芋、 アボカド 、ぎんなん 、落花生、ピスタチオ、アーモンド、ごま、ひまわりの種、にんにく 、 かぶ、納豆 、大豆、小豆、枝豆、豆みそ、グリンピース、インゲン豆、モロヘイヤ 、レタス、キャベツ、ニラ、タケノコ、 しそ 、ほうれん草 、あおさ、ゆりね 、にら、切干だいこん、たい、あじ、ひらめ、あゆ、ふぐ、はも、かんぱち、くさや、かつお節、するめ、クルマエビ、人参、ゴボウ、カリフラワー、トマト、玉露、抹茶、干し柿、干しぶどう、インスタント珈琲、
珈琲(浸出液)は、豆の挽き方で、若干カリウムの量に違いが出てます。インスタント珈琲よりは、若干カリウム量は、少なくなります。
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