肝臓病の合併症とは?
肝機能が低下してしまうと、時に肝臓以外にも支障をきたしてしまう事もあります。肝臓病の合併症??
として、まず肝硬変からくるものに、腹水や肝性脳症、食道静脈瘤、肝性糖尿病や胃潰瘍などを合併します。その中でも、肝性糖尿病は代表的な、肝臓の合併症の一つです!
肝性糖尿病
肝臓は、食事から摂取したグルコースと言われる成分の一部を、グリコーゲンに変えて貯蔵しています。そして、空腹時には貯蔵しておいた、グリコーゲンを今度は分解し血液中に送る事で、血液中の血糖値を維持しています。
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ところが、肝硬変で肝細胞が減ってしまう事で、このグリコーゲンの合成が、上手く行かなくなると、正常に糖の代謝が行われなくなるため、血糖値の維持が困難になります。
その為に、食事の後の血糖値が急激に高くなってしまいます。また、肝臓に貯蔵されるグリコーゲンの減少により、空腹時には逆に血糖値が下がり低血糖状態に陥ります。
高カロリーな食事は避けるなどの、カロリー制限が必要になってきます。
肝腎症候群
重度の肝機能障害の影響で、急性腎不全を起こす、肝腎症候群といわれる合併症があります。
実は、肝臓と腎臓は深い関係があり、肝機能と連動し症状が出やすい傾向があります。
肝機能が悪化し、全身の血流に障害が起こると、腎臓は血液量を減らして尿の排泄を抑えようとします。そして、ナトリウムを再吸収するので体液が増えます。
この体液は、腹水の事です。こうして腹水が溜まっていきます。そして、肝不全にまで至ると、腎臓の血液はさらに低下してしまうので、それからは全く、オシッコが出なくなり腎不全に陥ります。
昔は、腹水の治療と言えば、お腹に針を刺して水を抜く事が主流でしたが、こうして針で腹水を抜く事が、肝腎症候群の引き金になる事もあるので、今は昔ほど積極的に、腹水穿刺をしなくなってきました。
それよりも、肝機能を少しでも高める事に、全力を注ぐ事が一番の治療法になると言う考え方に変わってきています。
門脈圧亢進症
肝硬変になると、門脈がつぶれて門脈圧が高まります。その上にある胃や十二指腸で、血流のうっ滞が起こって胃の粘膜が腫れたり、出血する事もあります。
まるで胃炎にも似た、この合併症は、門脈圧亢進症と言われるものです。また、アルコール性の肝硬変の方の中にも、胃や十二指腸潰瘍などの症状を併発する場合もあります。
肝硬変まで悪化すると、血液の凝固にも時間を要する事になります。すると、胃や十二指腸潰瘍から、万が一出血してしまうと、血が止まりにくくなってしまいます。
潰瘍からの出血が、あまり長引いてしまうと、今度は肝性脳症を併発する危険も出て来ます。
もしも、肝硬変を患っていて、胃痛や空腹時の胸焼けなどを感じるようになったら、早めに病院を受診し、治療を開始しましょう。
肝臓病で合併しやすい病気
甲状腺
バセドウ病→肝障害
心臓
心不全→心臓性肝硬変
肝硬変→心筋梗塞
食道
肝硬変→食道性静脈瘤
十二指腸
肝硬変→胃や十二指腸潰瘍、胃炎
胆のう、胆管
胆石、胆のう炎→肝障害
膵臓
慢性膵炎→脂肪肝
糖尿病→脂肪肝
肝硬変→肝性糖尿病
腎臓
黄疸→腎不全
肝硬変→腎臓障害
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